ボリビアのコーヒーについて
その味わいを「品種」や「精製」など具体的な要因と合わせて解説します。
ボリビアのコーヒーの味わい
伝統的な品種を中心に極めて標高が高く雨季と乾季がはっきりと分かれた理想的な環境で育まれたボリビアのコーヒーは、フルーティさとまろやかな甘みを兼ね備えた味わいが特徴。
詳細について、品種、標高、精製、等級の4つの観点から解説します。
ボリビアのコーヒーの品種
ボリビアで主に生産される品種は以下の3つ
紹介している3つ以外にはクリオージョやハイブリッド品種のカティモールの他に、有名なアグロ・タケシ農園のゲイシャ種は、本場パナマの物より良質との声もあり、産地としてのポテンシャルは計り知れません。
国民の25%が極貧層で政治的不安要素が強く、インフラ整備が追い付いていないといった課題がありながら、スペシャルティ生産国としての存在感は強く、今後さらに期待できる産地。
ボリビアのコーヒー生産地の標高
コーヒーを栽培する際、一般的に標高が高い方良いとされ、朝晩の寒暖差がある事で、実が詰まった良質なコーヒーになる事が知られています。
では、ボリビアの標高はどうなっているのでしょうか。
ボリビアのコーヒーの95%を生産しているユンガス地方は、標高3,300m〜2,500mの高地ユンガス、2,500m〜1,500mの中央ユンガス、1,500m〜600mの低地ユンガスに分類されます。
そして主にコーヒーが栽培されている中央ユンガスは標高1500~2300mのかなり標高が高いほうだと言えます。
ボリビアで行われる主な精製方法
ボリビアで行われる精製方法はウォッシュドと呼ばれる水洗式の方法
一部の農場では「ナチュラル」での精製も行われており、フレーバーもストロベリーのような特徴的な物が多い印象です。
等級はどのように決まるのか
ボリビアでは特に等級は定められていません。
背景には下記のようなインフラ設備が十分でない事も影響していると考えられます。☟
生産処理場への輸送中に起こる温度変化で、コーヒーが凍ってしまうことや、ある程度の水分が残っているので発酵が進んでしまう。
出典:「ビジュアルスペシャルティコーヒー大事典」196p
輸送と生産処理の問題や技術的な支援の不足により品質予測が難しい状況にあること。輸送は大部分がペルーからの船便で出荷という点も、輸送の問題に拍車をかけています。
出典:「新版 THE COFFEE BOOK」118p
近年ではアメリカなどの支援により、生産処理場が増え、大きな問題だった輸送経路の舗装も進んでいます。
ボリビアの色々な世界一
- 世界一標高の高い首都
ボリビアの首都(実質的な)ラパスの標高は約3600mで富士山山頂とほぼ同じ。世界で最も標高の高い「天空の都市」として知られています。
- 世界一危険な道
ボリビアの首都ラパスとユンガスを結ぶ「ユンガスの道」は過去には年間300人の人が落ちてなくなるなど非常に危険な通称「死の道」※として知られています。
※リンク先の動画では一部ショッキングな映像が流れますので、ご注意ください。
ボリビアの豊かな、それでいて過酷な環境は、類い稀なコーヒーが生産される所以ともいえます。
まとめ
ボリビアのコーヒーの味わいについて、解説しました。
今回説明した4つの項目(とおまけ1つ)が味わいに大きく関わり、生産地ごとの違いを生み出しています。
ボリビアのコーヒーを選ぶ時の参考にしてくださいね。
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