ブラジルのコーヒーについて
その味わいを「品種」や「精製」など具体的な要因と合わせて解説します。
ブラジルのコーヒーの味わい
酸味が少なく苦味とコクはやや強い、ナッツやチョコレートのような風味が特徴のブラジルのコーヒー。
では、なぜそのような風味が生まれるのか品種、標高、精製、等級の4つの観点から解説します。
ブラジルのコーヒーの品種
ブラジルで主に生産される品種は4つ
主要品種はほとんどブルボン系か、その交配種。
基本的には苦みやコクがあり、酸味は控えめ。「カトゥアイ」はエリアによってはフルーティな酸味を感じる物も。
(※)「矮性」とは
標準の大きさに成長せず、小型のまま成熟する性質のこと。
(※2)「ゲイシャ」とは
2004年パナマのCOE(カップオブエクセレンス)で1位を獲得して、史上最高額で落札されて一躍有名となった品種のこと。
ブラジルのコーヒー生産地の標高
コーヒーを栽培する際、一般的に標高が高い方良いとされ、朝晩の寒暖差がある事で、実が詰まった良質なコーヒーになるとされる。
では、ブラジルの標高はどうなっているのか。
✔︎ブラジルの標高はやや低め
ブラジルの主要な生産地で最も低い標高は、マトグロムソ・ド・スル州の600m
最も高い標高はミナスジェライス州の1500m
- 標高が低く豆質は柔らかい
- 結果、焙煎での火のとおりが良く酸味は穏やか。苦みとコクはやや強め。
個性的な酸味やフレーバ―が良いとされるので、低標高はネガティブに捉えられがちですが、酸味が弱いコーヒーが好きな場合はむしろおすすめです。
ブラジルで行われる主な精製方法
ブラジルで行われる精製方法は主に2つ+1
- ナチュラル(乾式)
- パルプドナチュラル(折衷式)
✔︎混同されるセミウォッシュド
スペシャルティクラスの豆の場合、ナチュラルとパルプドナチュラルの味わいの差は少なく、非常によく似ているとの事。セミウォッシュドが一番クリアで酸味が出やすいとされます。
等級はどのように決まるのか
✔︎ブラジルの等級は欠点豆の多さとスクリーン(豆の大きさ)で決められる
ブラジルの等級の方式
300gの見本に混入される欠点の数により等級が分けられる。
等級 | 欠点数 |
---|---|
No.2 | 4 |
No.3 | 8 |
No.4 | 26 |
No.4.5 | 36 |
NO.5 | 46 |
No.6 | 86 |
No.7 | 160 |
No.8 | 360 |
欠品数方式の等級付けは直接の味わいと関係性は薄いものの、高得点で良い等級のものは精製や管理が上手くいっているということなので、必然的に味わいは良くなる。
完璧な豆というのは存在せず、№1はありえない。という謙虚な理由から、ブラジルでは最高等級が№2とされています。
【ブラジルサントスNo.2の場合、何の品種なの?】
価格の安いコモディティコーヒーの場合、上記のように売られているが、品種の明記がなく、どんな味なのかわからない。
この場合、基本的には上記で紹介した主要品種などがごちゃ混ぜになっている事になる。
ブラジルで生産され集められたものがサントス港から輸出されたというだけの意味なので、農園や品種は指定されていない。
個性的な味わいを求めているなら、農園単位や単一品種の物がおすすめ。
豆の大きさ事でも選別される
豆の大きさは、スクリーンサイズと言い、13〜20までで分けられる
。数字が大きいほど大粒になる。
スクリーンサイズ(豆の大きさ) |
---|
20 (7.94mm) |
19 (7.54mm) |
18 (7.14mm) |
17 (6.75mm) |
16 (6.35mm) |
15 (6.00mm) |
14 (5.56mm) |
13 (5.16mm) |
豆の大きさについては、味わいとの因果関係がはっきりしておらず、あまり気にする必要はないかも。
ブレンドにするなら他の豆と大きさを揃えた方が良いので、そんな時は参考してもよいかも。
まとめ
ブラジルのコーヒーの味わいについて、解説しました。
今回説明した4つの項目が味わいに大きく関わり、生産地ごとの違いを生み出しています。
ブラジルのコーヒーを選ぶ時の参考にしてくださいね。
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