コーヒー焙煎における失敗について
- コーヒー焙煎の失敗6つのパターン
- 焙煎失敗の要因
解説していきます。
焙煎の失敗6つのパターン
✔︎コーヒー焙煎の失敗は6種類と4つの操作に分類される
- 生焼け(Raw Burn)
- 焦げ(Scorch)
- 成分未発達(Raw Bake)
- 燻臭
- 煎りムラ
- 水抜き
- 過剰な高火力
- 過剰な低火力
- 排気操作
- ドラムの回転速度
焙煎の失敗の英語訳は
「Roast Design Coffee Blog様(ファナティック三神氏)」より出典。深煎りが浸透する日本のコーヒー文化にはSCAの表現よりしっくりくると思います。
生焼け(Raw Burn)
✔︎過剰な高火力で表面だけ焙煎が進行してネガティブを感じる状態
- 過剰な高火力
収賄性のある嫌な酸味。麦やオーツ麦のような穀物臭。
本記事中ではBake傾向の生焼けとして「Raw Bake」をあげていますが、今回は別の失敗例として紹介しています。「下記成分未発達(Raw Bake)」参照。
焙煎が浅いほど起こりやすい失敗。
焦げ(Scorch)
✔︎熱せられ方により焦げた味わいを感じる状態
- 過剰な低火力
金属味のある苦み。焦げ臭。
投入温度が低すぎる事を除くと、焙煎の後半で起こりやすい失敗。
成分未発達(Raw Bake)
✔︎ROR(※)が低すぎる事が続くことで、成分未発達によるネガティブを感じる状態
※「ROR」とは
30秒、または1分ごとの上昇温度。6秒に1℃上昇したらRORは10℃という事になる。
- 過剰な低火力(主に焙煎後半)
個性のない平坦な味わい。塩味や野菜のような生臭い香り。
この記事の【火力が弱すぎる】「Bake傾向の生焼け」がRaw Bakeに該当
焙煎の後半や1ハゼの時に起こりやすい失敗。「RORクラッシュ」などと言い換えられることも。
煙臭
✔︎煙の臭いが豆に移り、場合によっては不快に感じる状態
- 排気操作
焦げ臭。燻し臭の付着。
この記事の【煙臭、焦げ臭の付着】が煙臭に該当
単純に焙煎が進み過ぎて焦げ臭があるものは“Burnt”(バーント:焦げている)と言われ、厳密には煙臭とは異なるので注意。
煎りムラ
✔︎攪拌不足や過剰な高火力で、豆ごとの焙煎度にバラツキがある状態
- 過剰な高火力
- ドラムの回転速度
極端な煎りムラは「生焼け」や「焦げ」を感じさせる。
煎りムラは他の失敗と違い、必ずしもネガティブとは言えない。程度によっては味に複雑性と奥行きが出るので、良いという意見も。
「水抜き」について
✔︎自然に行われる焙煎工程の一つで特別な操作は必要ない
水分は焙煎進行とともに自然に抜けていくので、基本的には特別な操作を必要ない。
ただし、水が抜かれる焙煎序盤の進行が速すぎると「生焼け」や「煎りムラ」に繋がる
水抜きとされる工程は「Drying Phase」などとも呼ばれています。
まとめ
以上、コーヒー焙煎の失敗6つのパターンを解説しました。
焙煎したらカッピングを行い、6つの失敗に起因する味が出てないか確認する。これを繰り返すだけでも着実に焙煎スキルを磨く事ができると思います。色々試して、どんどん焙煎してみてください。
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