お家焙煎で意外と多いのがフライパンでの焙煎。
そこで今回は、コーヒー焙煎をフライパンでする方法とそのコツを解説します。
フライパン焙煎に必要な道具
フライパンと生豆、それにうちわとザルがあればできますが、攪拌用の木ベラと熱源はカセットコンロがおすすめ。
必要な物
- フライパン
大きすぎると扱いづらいので、個人的には20㎝ぐらいがおすすめ。
材質は熱伝導率が高すぎると焦げやすくなるので、ステンレスや鉄がおすすめで、アルミは焦げやすいのでおすすめしません。
- コーヒー生豆
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- ザル
煎り終わった豆を冷ますのに使う。
- うちわ
煎り止めた後に豆を冷ますのに使う。ドライヤーなどでもOK。
あると良いもの
- カセットコンロ
ガスの家庭でも、家庭用のコンロの多くは安全装置が付いていて、高温になると勝手に火力を下げられる。なのでカセットコンロがおすすめ。
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木ベラ
攪拌するのにあると便利。
フライパンをあおって攪拌すると、豆がこぼれたり、コンロから離れるので火力が不安定になりやすい。
焙煎手順
生豆をハンドピック(※1)したらフライパンを弱火で2分予熱して焙煎開始。
- 火力の調節は最小限に
- 時間をはかる
- 焙煎中はヘラや菜箸などで攪拌しながら3秒に1回フライパンをあおる
時間(分) | 火力 | 補足 | |||
投入 | 弱火 | 焙煎開始 | |||
3:00 | 弱火 | チャフ(薄皮)が剥がれてくる | |||
6:00 | 弱火 | 薄ら色づいてくる | |||
9:00 | 中火火の弱火 | 豆が黄色くなったら少し火力を上げる | |||
12:00 | 中火の弱火 | ハゼる(※2) | |||
15:00〜 | 弱火 | 2回目のハゼがくる。この前後、目標の焙煎度で煎り止め。ザルにあげて冷却する |
緑色 生豆
黄色 水抜き
茶色 浅煎り〜中煎り
灰色 中深煎り〜深煎り
※1、「ハンドピック」とは
豆を煎る前や後またはその両方で、異物や不良豆がチェックする事。
詳しくはこちら”パンダ珈琲様”より引用
※2、「1ハゼ」とは
焙煎の後半、温度上昇により内部の気体が気圧に耐えられなくなり、豆の細胞を破壊する音の事。パチパチと強めの音がする。さらに焙煎を進めていくと二度目のハゼ「2ハゼ」が起こる。ピチピチと小さめの音がする。ここまで煎ったら深煎りに入る。
実際に焙煎してみた
- ブラジルNo.2
- 100g
- 中深煎りで15分30秒
弱火で2分程度予熱したら豆を投入して焙煎開始。
時間 ・火力の強さ
点火・弱火
焙煎開始
3分・弱火
豆が縮んで、チャフ(薄皮)が剥がれてくる。
6分・弱火
ほんのり色づいて、こうばしい香りが出てくる。
9分・中火の弱火
7分〜9分で更に色づき黄色くなるので、このタイミングで少し火力を上げる。
12分・中火の弱火
11分〜13分で1ハゼ。ハゼが落ち着いたら少し火を弱める(以降好みの焙煎度で煎り止め)
15分・弱火
13分〜15分で2ハゼ。
今回はこの後30秒煎り込んで煎り止め。
急ぎすぎても焦がしてしまうし、遅すぎても香りがとびやすいので、意外と難しい。
コーヒーフライパン焙煎のコツ
フライパンで美味しく焙煎するために「火力を上げすぎない」「しっかり攪拌する」「焙煎時間を短めにする」という3つのコツがあります。
火力を上げすぎない
フライパンの伝導熱は豆を焦がしやすい。
フライパンは基本的に蓋はせずに焙煎を行うので、熱気などの対流熱の効果が得られず焦げやすくなります。
なので、火力の上げすぎに注意して焦がさないようにしましょう。
フライパンはほぼ伝導熱(鉄板から伝わる熱)で焙煎するため、火力が強いと焦げやすくなります。
しっかり攪拌する
撹拌不足は焦げやムラになる原因になります。
全ての豆に満遍なく熱が伝わるよう、写真のような8の字でしっかり攪拌しましょう。
慣れたらこぼれないよう注意して、たまにフライパンをあおるのもムラにならないコツです。
焙煎時間を短めにする
時間のかけすぎは禁物。
フライパンは熱を留める構造がないため、水分や揮発性の香り成分がとびやすくなります。
中煎りなら、遅くとも13〜15分ぐらいで終わるのが良いかも。
上記の時間は目安程度に。
無理な火力調整は失敗の原因にもなりあるので、可能な範囲で手早く焙煎すればOKです。
まとめ
以上、フライパン焙煎の方法と焙煎のコツを解説しました。
コーヒーを焙煎するもっともお手軽な方法の一つとして、とりあえず焙煎を始めたい方にはおすすめの方法です。
意外と焦げやすくてちょっと難しいかもしれませんが、コツをおさえてチャレンジしてみてください。
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