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【コーヒー焙煎】焙煎のやり方「基本」と「傾向」を解説

焙煎
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コーヒー焙煎初心者の方に向けて、以下の3点を解説します。

  • 焙煎の基本、すなわち「基本の焙煎」
  • それぞれの焙煎操作による傾向
  • どのように焙煎を調節するのか

基本の焙煎とは

基本の焙煎の考え方

基本の焙煎の考え方の前提は「ベスト」ではなく「ベター」

  1. 焙煎の失敗である「生焼け」「焦げ」「味の抜け」をある程度避ける
  2. 焙煎工程の中でも基準にしやすい「2ハゼで煎り止める」
  3. ①の理由から早すぎず遅すぎない15分前後で2ハゼがくるようにする
  4. 焙煎後の考察・修正をシンプルにするために、操作も可能な限りシンプルにする(※)

「基本の焙煎」はそれを元に、検証・修正をするためのベターな状態を求めた焙煎です。焙煎機や豆、環境ごとに参考値には差が出てくるので、終始一定の火力で15分前後で2ハゼが来ることを最重要項目として基準にします。

(※)シンプルな操作の一例

鍋・フライパン・サンプルロースター 【弱火】※手鍋の場合は直径16cmのもので100g
aillio 【P6】※許容量の半量500gの前提
排気 調節できる場合はニュートラル。良くわからない場合や調節不可なら気にしなくてよい

上記の操作はすべて終始一定。予熱の加減がわからない・一定にできない場合は予熱しなくてOKです。終始一定の火力で15分前後で2ハゼが来ることを最重要項目とします。

aillioで実際に焙煎してみた

豆の色の変化と時間の目安を以下に示します。

緑色 生豆
黄色 水抜き
茶色 浅煎り〜中煎り
灰色 中深煎り〜深煎り

今回のプロファイル

  • 投入量:500g
  • 予熱:約20分・200℃
  • 火力:ずっとP6
  • 排気:ずっとF1(弱め)

予熱(暖機運転)
焙煎形式により困難な場合は不要。鍋やフライパンは約2分予熱。aillioは180℃〜200℃で設定して約15分(自動)。※個体差や検温箇所の違いから同じ1キロの焙煎機でも温度が異なります。

手鍋・フライパン・サンプルロースターの火力の目安

手鍋やフライパン、サンプルロースターの火力の目安。

aillioの予熱設定

aillioは設定したら自動で予熱してくれる。

焙煎開始・200℃(予熱)

今回使用する生豆(ブラジル、ブルボン、ナチュラル)

今回使用する生豆はブラジル、ブルボン、ナチュラル。

2分・87℃

焙煎2分・豆の状態

焙煎初期は少しずつ白っぽくなる。

4分・118℃

焙煎4分・チャフがはがれてくる

チャフ(薄皮)がはがれてくる。

6分・142℃

焙煎6分・香りが香ばしくなる

だんだんと香りが香ばしくなる。

8分・160℃ このあたりで「ゴールド

焙煎8分・ゴールド

10分・179℃ この後11分11秒に「1ハゼ

焙煎10分・1ハゼ前

12分・200℃

焙煎12分・ハイロースト程度

写真の状態で「ハイロースト」程度。

14分06秒・224℃ 「2ハゼ」で煎り止め

2ハゼで煎り止め

実際のプロファイル

実際の焙煎プロファイル

ドラムの回転速度を中間的な「周/1秒」のつもりで予熱温度高めに設定していましたが、私の焙煎機「aillio」の仕様上、回転速度最速でないとサンプルスプーンで豆が救えず撮影できないため、途中から回転速度を変更。その分で1分煎り止めが早くなっています。

今回は「基本の焙煎」なので、時間ごとの豆の見た目・ハゼのタイミングにのみ注目してください。

焙煎の傾向は相対的

焙煎の傾向は相対的

「基本の焙煎」である程度基準ができたら、その基準を元に焙煎操作における傾向を理解して味わいを調節しましょう。各操作と味わいの傾向は以下の通りです。

操作 酸味・香り寄り 苦み・テイスト寄り
投入量 少ない 多い
焙煎時間 短い 長い(極端な場合を除く)
強い(対流熱優位) 弱い(伝導熱優位)
ドラムの回転速度 速い 遅い

投入量は、ドラム(鉄板)との接触時間・空気との接触時間などに影響を与えます。
投入量別焙煎比較と伝熱への影響を考察

焙煎時間は投入量・熱・回転速度などによって間接的に左右されます。焙煎の深さや温度を基準にすると相対関係が具体的にしやすいです。

については、温度以外に伝熱の形態によっても味わいの傾向に影響します。対流熱の割合が高いと「酸味・香り」傾向に、伝導熱の割合が高まると「苦み・テイスト」傾向が強くなります。
排気量別焙煎比較と伝熱への影響を考察

ドラムの回転速度は、ドラム(鉄板)との接触回数・接触時間、空気との接触時間などに影響を与えます。
ドラムの回転速度別焙煎比較と伝熱への影響を考察

この傾向の基準はあくまで自分の焙煎機(道具)や環境に基づく相対的なものです。自分の道具・環境で焙煎した「基本の焙煎」を基準に、傾向を理解して調節していきましょう。

焙煎は良し悪しではなく傾向

「基本の焙煎」と「焙煎の傾向」を理解したら、あとは繰り返し焙煎してコーヒーを飲む。そしてまた出したい味に近づくように調整する、の繰り返しです。

正しいかどうかではなく、表現したい味が出せているかどうか。

「生焼け」や「焦げ」が悪なのではなく、それぞれ程度や好みの問題です。焙煎者や飲む人が美味しいと思うように調整できているかどうかが大切です。

  • 「少しの生焼け気味だが、代わりに香りが最大化されている」
  • 「ちょっと焦がし気味にすることで、テイストを濃厚にする」

のように、色々な表現があってよいと思います。

何をどう調整したらよいかわからない場合は、「基本の焙煎」で作った基準から時間だけ変えてみると焙煎度合いが変わり、変化がわかりやすいです。

まとめ

以上、コーヒーの焙煎における『焙煎のやり方「基本」と「傾向」』を解説しました。

基本の焙煎の考え方の前提は「ベスト」ではなく「ベター」

  1. 焙煎の失敗である「生焼け」「焦げ」「味の抜け」をある程度避ける
  2. 焙煎工程の中でも基準にしやすい「2ハゼで煎り止める」
  3. 早すぎず遅すぎない15分前後で2ハゼがくるようにする
  4. 焙煎後の考察・修正をシンプルにするために、操作も可能な限りシンプルにする

「基本の焙煎」はそれを元に、検証・修正をするためのベターな状態を求めた焙煎です。

焙煎の傾向は相対的

  • 投入量:少ないほど「酸味・香り」が強くなりやすく、多くなるにつれ「苦み・テイスト」の傾向が強くなる
  • 焙煎時間:短いほど「酸味・香り」が強くなりやすく、長くなるにつれ「苦み・テイスト」の傾向が強くなる(極端な場合を除く)
  • 熱:強いほど「酸味・香り」が強くなりやすく、弱くなるにつれ「苦み・テイスト」の傾向が強くなる
  • ドラムの回転速度:速いほど「酸味・香り」が強くなりやすく、遅くなるにつれ「苦み・テイスト」の傾向が強くなる

焙煎は良し悪しではなく傾向

正しいかどうかではなく、表現したい味が出せているかどうか。
焙煎は道具や環境により基準が異なり、相対的なものです。その傾向を知ることで、自分の焙煎の基準を元に理想の焙煎、すなわち理想のコーヒーに近づく一助となれば幸いです。

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