「コーヒーの焙煎を始めたけど、なかなか上手く焙煎できない」
「簡単に美味しく焙煎できる方法が知りたい」
こんなお悩みがある初心者におすすめの長時間焙煎について解説します。
長時間焙煎とは

今回ご紹介する長時間焙煎とは、小野善造氏の著書の「珈琲焙煎の書」で紹介されている「完全焙煎」を参考にした方法となります。
- 主に時間と温度を管理するだけでわかりやすい。
- ゆっくりと熱を入れるので、生焼け、焼きムラなどの心配が少ない。
- ゆっくりと熱を入れる特色上、どんな豆でも基本的に同じプロファイルで良い。

わかりにくい焙煎を簡潔にして、再現性の高さを重視しているのもポイント
長時間焙煎のやり方

- 今回使用する焙煎機は直火式
- 計測温度はドラム内温度
- 使用する豆はコロンビアスプレモ

参考にした著書のプロファイルでは豆温度を計測したものが記載されていたので、今回はそれを参考にドラム内温度に修正したプロファイルでの焙煎を試みてみました。
時間(分) | 温度 | 補足 | |||
投入 | 185℃ | 焙煎開始 | |||
1:30 | 140℃ | 中点 | |||
3:00 | 145℃ | 水抜き | |||
6:00 | 160℃ | ↓ | |||
9:00 | 175℃ | ↓ | |||
12:00 | 190℃ | 水抜き終了 本焙煎 | |||
15:00 | 205℃ | ↓ | |||
18:00 | 220℃ | 1ハゼ | |||
21:00 | 228℃ | 煎り込み | |||
23:00 | 228℃ | 2ハゼ、煎り止め |
実際に焙煎してみた
投入・185℃
焙煎開始

1:30・139℃
中点

3:00・142℃
水抜き中

6:00・161℃
水抜き中

9:00・173℃
水抜き中
少し火力を上げた

12:00・192℃
水抜き終了
本焙煎
香ばしい匂い

15:00・205℃
少し火力を上げた

18:00・222℃
(17:20で1ハゼ)

21:00・230℃
煎り込み
温度が上がらないように調整した

21:30・230℃
(21:10で2ハゼ)
煎り止め

実際に焙煎してみて感じたのは1ハゼ以降豆が熱を持ったあとに温度をピンポイントで調整するのは難しかったというところ。この辺はサンプルロースターでは限界がありそうです。

実際の焙煎では1分以上煎り止めが早くなりましたが、焦げもなくキレイな焼き上がりでした。
実際に飲んでみた

しっかりと水抜き時間をかけてゆっくりした分、甘さが強調されて生焼けの風味の全くないマイルドな味わいでした。

酸味のある爽やかなコーヒーが苦手な方にはオススメです。
まとめ
普段の焙煎と比較して感じたのは以下の特徴でした
- 焙煎前半(水抜きの早さ)
味わいの複雑性
水抜きが早ければ複雑性が出づらくマイルドな傾向
- 焙煎後半(1ハゼ前から焙煎終了まで早さ)
酸味の質やコクの強さ
早ければ酸味が強く、コクが弱くなる傾向
そして、長時間焙煎は・・・
焙煎前半、後半共にゆっくり時間をかける事でマイルドでコクが強い味わいになりやすい。

ゆっくり焙煎するので必然的に失敗しにくいのも良いところ。
豆により不向きだったりするので、標高の低いブラジルなどで生産されている含水量の少ない物は避けた方が良いかもしれません。
今回は、以上となります。
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