ハンドドリップする際のペーパーリンス(湯通し)について
- リンス(湯通し)とはなにか
- するのとしないのではどう違うのか
- どちらが良いのか
解説していきます。
リンス(湯通し)とは何か
✔︎ハンドドリップをする際に、始めにドリッパーにセットしたフィルターにお湯をかける事。
なぜリンスするのか
ペーパーフィルターに付いた臭いを取り除くため
ペーパーフィルタには無漂白(茶色い物)だと、紙特有の臭いがコーヒーに写ってしまう事がある。リンスしてペーパーをゆすぐことで臭い移りを防いでいる。
一昔前は白いペーパーでも漂白に使っていた塩素の臭いがあったのでこの塩素の臭いを抑えるためにリンスされていた。
ドリッパーとサーバーを温めるため
ドリッパーとサーバーを温めるためにリンスする。
リンスを目的としていない場合、ついでにリンスされた状態になるというのが正しい。
ペーパーフィルターの味を取るため
ペーパーフィルターをリンスしたお湯を飲むと、僅かに味があることがわかる。その味を取り除くためにリンスを行う場合もある。
カリタのウェーブドリッパー用のフィルターは特殊な形を保持するために、糊が使われているとかで、リンスしないとコーヒーの味に影響するかも。
リンスをしない理由
✔︎フィルターの品質が向上したことでリンスしない抽出が広がりつつある
ペーパーフィルターの品質が良くなった
昔はペーパーを漂白するのに塩素を使用していたので、塩素臭があったが、今主流となっている酸素漂白では臭いはほぼなく、漂白済みのペーパーならそのまま使っても臭いはほぼない。
みさらし(未漂白)のフィルターは少し紙の臭いが強いのでリンスして使うのがおすすめ
ペーパーフィルターの味もごくわずか
ペーパーの味はごくわずかな風味で、抽出されたコーヒーに影響が出るほどではない。
未晒しのペーパーやウェーブフィルターなどはその限りではないので注意。
ペーパーが吸着する雑味などの成分が吸着され難くなる
ペーパーリンスの時にお湯をかけることで、お湯に濡れて、油分が弾かれたり、雑味が吸着されにくくなるという説もある。
リンスあり:酸味が際立つ傾向
リンスなし:マイルドな傾向
少しわかりずらいが検証時の写真☟
リンス論争参考動画
今回の議題であるリンスの是非について、コーヒー系YouTuberの方々も動画にアップされているのでご紹介します。
暮らしと珈琲の動画
ペーパーリンスについてはもちろんですが、そもそもペーパーフィルターについて、業界最大手の「CAFEC」社長を招いてお話しされています。
岩崎泰三-Coffee Journalist Taizo Iwasaki-
泰三さんらしい変態チック(もちろん良い意味)なこだわりが伺える動画で、数値的なデータよりも、考えや、コーヒーについてのこだわりを知れる動画となっています。
ひつじ珈琲(ひつ研)
こちらはひつ研らしく、計器を用いて、数値的、化学の観点から考察されています。考え方だけでなく、数字にしてくれるので信憑性が高いと思います。
まとめ
以上、ハンドドリップのペーパーリンスは必要なのか解説しました。
茶色いペーパーフィルターやウェーブなどの特殊なフィルターは臭いがあるので、リンスする事をおすすめするが、基本的にはは好みによるといった結論。
自分の使うフィルターや考え方に合うほうを選ぶとよいかも。
コメント
楽しく拝読させて頂きました。ありがとうございます。
ちなみに私もリンス不要と考えています。
>無漂白の茶色いペーパーフィルターは臭いがあるので、リンスする事をおすすめします。
とありますが、私が以前試したところ、リンスしたくらいではにおいは取れなかったです。
試してみてください。
コメントくださりありがとうございます。
ご指摘の通り、リンスだけで完全に臭いが無くなるわけではないようですね。汗
ご教授いただきありがとうございます。
やらないより良いというところで、相対的にとらえると、有用な情報かとも思いますので、このまま掲載させていただきますことを、ご承知おきくださいますよう、お願いいたします。
お忙しい中、ご回答頂きありがとうございました。