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コーヒー焙煎本「ホーム・コーヒー・ロースティング」レビュー

コーヒー本
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コーヒー本、特に焙煎について「ホーム・コーヒー・ロースティング」のレビューになります。

ホーム・コーヒー・ロースティング

1,540円(Amazon)

著者 嶋中労
+
旦部幸博

刊行 2021年12月8日

概要

実践/手網・フライパン

自家焙煎の入門におすすめな「手網」と「フライパン」の焙煎手順やメリット、デメリットを解説しています。

本章のポイント

焙煎のプロである田口護氏のコメントは必見。
プロからみた手網やフライパン焙煎の見解は、生豆を直に観察でき、目、鼻、耳など色々な感覚を使って焙煎するので、初心者にはおすすめの焙煎方法とのこと。

日頃から業務用の焙煎機を扱うプロが直接監修。

本章の項目
  • 焙煎を観察しやすい手網
  • 安定度が高いフライパン

お家焙煎の科学

サンプルロースターを用いて、絶品のコーヒーを焙いていた名人たちから見る、美味しいコーヒーとは。
他に焙煎の再現性や水抜きの重要性や難易度をホームローストの視点で解説します。

本項のポイント

簡易焙煎でコントロールに制限がある中で、美味しいコーヒーが焙ける方法とは。
手網焙煎やフライパンなどの簡易焙煎で、味の再現性を高めるためのコツや、焙煎でも重要度の高い「水抜き」を適正に行うコツなど、具体的にわかりやすく解説されています。

簡易焙煎での味の再現性向上へのヒントが詰まっています。

本項の項目
  • 旨かった鉄鍋焙煎の味
  • 深煎りの甘味の正体
  • 味の再現性
  • 「水抜き」こそが重要
  • 自分好みの焙煎度
  • 初心者向けの生豆選び
  • この豆はこの焙煎度で焙け
  • 香りを閉じ込めたほうがおいしくなる”優劣”ではなく”得手不得手”
こんなコラムも掲載
焚き火焙煎

めんどうだが、それが良い。と、「古代発火法」であえて焚火をおこして、手網焙煎に興じる川之上哲也(52)
めんどうを愛する事は、自家焙煎に通ずるところがあり、自家焙煎の趣向の広がりを感じる癒し系コラム。

実践/手廻しロースター

写真はイトウツトム(きたりすコーヒーガーデン)様より提供。

名店「大坊珈琲」でも使われていた、手回し焙煎機の持つポテンシャルや排気の調整ができない中での「蒸らし(※)」の考え方を解説します。

本項のポイント

蒸らしなしでも焙煎はできる。要はどういう味を目指すのか。
蒸らしによってどの様な味にするのか考えて焙煎することが大切。逆も然りということ。焙煎機の特徴に合わせて、焙煎をするヒントを与えてくれます。

(※)「蒸らし」とは
焙煎前半で、豆の中の水分を抜く「水抜き」とほぼ同義だが、厳密にその水抜きの工程の始めで、ダンパーを閉め気味にして、加水分解反応の促進を狙うこと。

サンプルロースターといえばユニオンの手廻し。本章で触れられる焙煎機もこちらになります。

見出し
  • サンプルロースターの実力
  • 「蒸らし」の理屈

日本の焙煎史

戦前まで遡って、日本の焙煎史を解説。日本最古のカフェ「銀座カフェーパウリスタ」がコーヒーを飲んでもらう為に行った「おまけ作戦」のお話など、よくある年表ではなく、こばなしとして、面白く語られています。

本項のポイント

「コーヒーは日本に辿り着いて、ようやく完成したんです」(本書より抜粋)

焙煎機・生豆・器具

コーヒーは日本に辿り着いて初めてブラックでのまれるようになり
抽出法もそれと同時に開花して、この技術を日本人が独自に磨いていき、今につながっていきます。

「職人の勘」いわゆる名人芸が過去のものになり、再現性のあるプロファイルという形にかわってゆく。少し寂しさを感じる様なことも語られています。

本章の項目
  • ブリキのドラム
  • 豆にも個性があった
  • 寺本豊彦の話
  • 極東の島でのコーヒー文化の完成
こんなコラムも掲載
焙煎トレーニングセンター

当サイトでも参考にさせて頂くことも多い田口護氏が展開する、バッハグループが開催する「焙煎トレーニングセンター」に迫る。
気になるトレーニングの内容やアジアにまで活躍の幅を広げるバッハグループ。総帥の田口護の今とこれからに期待を感じるコラム。

実践/小型焙煎機

業務用焙煎機をそのまま小さくした「小型焙煎機」その中でも主にディスカバリーという機種に焦点をあてて、性能や焙煎方法を解説されています。

本項のポイント

ディスカバリーの焙煎プロファイルを詳細的に解説。
フジローヤルの「コーヒーディスカバリー」という焙煎機の焙煎方法を工程ごとの写真とともに紹介。温度や時間に合わせてダンパーの開放度や豆の状態も記されているので、再現性は高そうです。

フジローヤルで新しく発売された「cubee」(キューべー)開発の背景も知ることができます。

本章の項目
  • 上位機種と同じ小型ロースター
  • 焙煎の手順
  • 自家焙煎ブーム?

先輩たちの作法

写真や詩人、ブロガー(珈琲狂)に月に1度だけ営業するコーヒー店の店主。それぞれのコーヒーに対する美学やこだわりが記されています。

本項のポイント

4人に共通するアーティスティックなこだわりに心震える。
コーヒーをどこを、どんな風に好きなのか、考えさせられたり、気力が湧いたり、当人たちの生の思いに力をもらえます。

鳥目散帰山人(トリメチルキサンジン)さんなんかは、Twitterでもよく活動(つぶやき)されてるようなので、意外と簡単にコンタクトがとれるかも!?

本章の項目
  • 十文字美信の場合
  • 小山伸二の場合
  • 鳥目散帰山人の場合
  • 白井了の場合
こんなコラムも掲載
焙煎コンサルタント

元警察官で焙煎コンサルタントの中村元治(46)。
当サイト運営者もTwitter上で交流があり既に知るところの優しさ溢れる人柄が、どのようにしてコーヒーの焙煎に繋がっていったのか。名店「丸山珈琲」で培われた焙煎技術とそのコンサル能力についても迫る。ナカジさん(愛称)に焙煎を教えてもらいたくなるコラム。

焙煎機・生豆・器具

サンプルロースター(5種)生豆通販サイト(9種)その他コーヒー器具(9種)の実用的な情報をカタログ風に掲載。

本項のポイント

生豆通販サイトの情報は必見。
特に焙煎初心者が困る事の一つである、生豆の入手法。9つものサイトが紹介されているので、自分に合ったサイトを見つけることができるかも。

生豆通販サイトは9つ中8つは小分け販売をしているので、趣味での自家焙煎にも対応しています。

本章の項目
  • 焙煎機
  • 生豆
  • 器具

まとめ

1.実践/手網・フライパン

  • 焙煎を観察しやすい手網
  • 安定度が高いフライパン

2.お家焙煎の科学

  • 旨かった鉄鍋焙煎の味
  • 深煎りの甘味の正体
  • 味の再現性
  • 「水抜き」こそが重要
  • 自分好みの焙煎度
  • 初心者向けの生豆選び
  • この豆はこの焙煎度で焙け
  • 香りを閉じ込めたほうがおいしくなる”優劣”ではなく”得手不得手”

3.実践/手廻しロースター

  • サンプルロースターの実力
  • 「蒸らし」の理屈

4.日本の焙煎史

  • ブリキのドラム
  • 豆にも個性があった
  • 寺本豊彦の話
  • 極東の島でのコーヒー文化の完成

5.実践/小型焙煎機

  • 上位機種と同じ小型ロースター
  • 焙煎の手順
  • 自家焙煎ブーム?

6.先輩たちの作法

  • 十文字美信の場合
  • 小山伸二の場合
  • 鳥目散帰山人の場合
  • 白井了の場合

7.焙煎機・生豆・器具

  • 焙煎機
  • 生豆
  • 器具

以上、7章、26項について説明されています。

お家焙煎に特化して、業務用からの考えをトレースする事で、本格的かつ、読みやすぐわかりやすい一冊。

お家焙煎のための本だから、チープな内容なの?いえいえ、そんなことはありません。ショ糖にクロロゲン酸、水抜きや蒸らしなど、具体的に深く解説されているとお約束しますよ。

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