オンラインショップにてコーヒー豆販売中☕

コーヒー本「コーヒーの香味を探る+風味表現用語集」レビュー

コーヒー本
アドセンス広告

コーヒー本「コーヒーの香味を探る+風味表現用語集」のレビューになります。

コーヒーの香味を探る+風味表現用語集

2,200円(Amazon)

著者 圓尾修三

   広瀬幸雄

刊行 2009年4月1日

概要

第一章 コーヒーの香味に与える主要な要因

コーヒーの香味、すなわち「味わい」と「香り」について、コーヒー豆(コーヒーノキ)の植物としての概要、栽培から精選と、焙煎から抽出までの一杯のコーヒーになるまでの各段階を11の観点に分けて解説。

本章のポイント

マニアックだが実用的な、「欠点豆の風味に与える影響」は必見。
コーヒーの焙煎前に生豆から欠点豆を取り除く必要があり、この欠点豆(約20種)がそれぞれどのように焙煎後味わいに影響するのか、欠点豆の種類ごとに個別に解説されているのが実に良い。

30もの参考文献からなる本項は圧倒的な情報量で、さながら研究者のレポートのような、マニアもうなる読み応え。

本章の項目
  • コーヒーの植物学、アラビカ種、伝統種、ハイブリット種、ロブスタ種
  • 栽培条件(栽培地、栽培法、緯度・軽度、気候、標高、土壌、雨量、日射、日陰樹、収穫法・有機・肥料・農薬)
  • 精製(水洗、醗酵、非水洗、乾燥条件、脱穀、研磨)
  • 精選(夾雑物除去、選別、等級、格付、保管)
  • 輸送(常温/定温輸送・保管、バルク輸送、コンテナー輸送、輸送期間と状態)
  • 焙煎(焙煎機機種・直火式・熱風式・ハイイールド式・連続式、焙煎時間、温度、燃料、クエンチ量、冷却)
  • 粉砕(粉砕方法、粉砕温度、粒度分布)
  • 配合(配合特性、ブレンド条件)
  • 包装(真空、ガス抜き、バルブ包装、包装資材材質、保管)
  • 抽出(水質、温度、器具、煮沸、常圧、浸出、真空、加圧、濃度)
  • サービス(温度、糖、乳、時間、雰囲気)

第二章 カッピング(コーヒーカップテイストに関する条件)

SCAAの公式のカッピング手順や評価基準やポイントをなどを余すことなく網羅して解説。

本項のポイント

SCAAのカッピングにおいての焙煎度(焙煎カラー)や焙煎時間の範囲なども明記。
SCAA公式の焙煎カラーや焙煎時間まで明記されているので、非常に再現性に優れており、正しいカッピング手法を学べる。

主観が排除され参考資料としてまとめられているので、SCAAのカッピングを先入観なく学べる。

本章の項目
  • 認証基準(原料純度、測定法、鮮度、審査法、基準と審査法、品質)
  • カッピング基本(カップ目的、カップコンダクテッド)
  • 評価の対象
  • 重要な評価項目の4つのポイント
  • その他の評価時の留意点
  • SCAA、CACCER、COE評価シート

第三章 コーヒーの官能(風味表現)用語とその評価法

JIS(日本工業規格)官能評価分析用語とアメリカのコーヒー専門家や科学検査などによる官能評価用語等の和訳を掲載すると共に、味覚、嗅覚の官能検査における役割を解説。

本項のポイント

国内資料では参考するに乏しいコーヒーの官能表現をアメリカの専門家から補完。
国内であまり進んでいないコーヒーの官能表現について、アメリカのコーヒー専門家らの官能表現を和訳、整理する事でコーヒーを官能評価するのに十分な資料が揃えられています。

ここで紹介される官能表現用語は、カッピング審査でのコメントや流通している生豆、焙煎豆へのコメントでもよく見かけるので、理解しておいて損はなし。

本項の用語
  • JAS(日本工業規格)官能評価分析用語
  • 官能検査における五感の役割別説明(1.味覚について、2.嗅覚について)
  • コーヒーの香味に関する用語集(アルファベット順A~Y)

まとめ

第一章 コーヒーの香味に与える主要な要因

  • コーヒーの植物学、アラビカ種、伝統種、ハイブリット種、ロブスタ種
  • 栽培条件(栽培地、栽培法、緯度・軽度、気候、標高、土壌、雨量、日射、日陰樹、収穫法・有機・肥料・農薬)
  • 精製(水洗、醗酵、非水洗、乾燥条件、脱穀、研磨)
  • 精選(夾雑物除去、選別、等級、格付、保管)
  • 輸送(常温/定温輸送・保管、バルク輸送、コンテナー輸送、輸送期間と状態)
  • 焙煎(焙煎機機種・直火式・熱風式・ハイイールド式・連続式、焙煎時間、温度、燃料、クエンチ量、冷却)
  • 粉砕(粉砕方法、粉砕温度、粒度分布)
  • 配合(配合特性、ブレンド条件)
  • 包装(真空、ガス抜き、バルブ包装、包装資材材質、保管)
  • 抽出(水質、温度、器具、煮沸、常圧、浸出、真空、加圧、濃度)
  • サービス(温度、糖、乳、時間、雰囲気)

第二章 カッピング(コーヒーカップテイストに関する条件)

  • 認証基準(原料純度、測定法、鮮度、審査法、基準と審査法、品質)
  • カッピング基本(カップ目的、カップコンダクテッド)
  • 評価の対象
  • 重要な評価項目の4つのポイント
  • その他の評価時の留意点
  • SCAA、CACCER、COE評価シート

第三章 コーヒーの官能(風味表現)用語とその評価法

  • JAS(日本工業規格)官能評価分析用語
  • 官能検査における五感の役割別説明(1.味覚について、2.嗅覚について)
  • コーヒーの香味に関する用語集(アルファベット順A~Y)

以上、3章、20項について説明されています。

タイトル通り、コーヒー香味の要因について、これでもか!!というくらいに深堀した研究レポートのような一冊。

写真が沢山使われておしゃれなコーヒー専門書も多い中で、ほぼ写真などがなく、びっしりと文字が並ぶ本書は、かなりマニアックな部類だと思いますが、普通の専門書では満足できなくなったそこの(どこ?)あなたにはおすすめかも!?まさにコーヒー沼な本書、是非お手に取ってご覧あれ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました