コーヒー本「世界一の4:6メソッドでハマる美味しいコーヒー」のレビューになります。
世界一の4:6メソッドでハマる美味しいコーヒー
◆1,760円(Amazon)
概要

アジア初のワールドブリューワーズカップチャンピオン
2013年にコーヒーショップ「コーヒーファクトリー」でバリスタになり、2016年のWorld Brewers Cup でアジア人として初優勝。この時同氏が行った「4:6メソッド」が広く業界からの支持を得ており、本書でも紹介される。
現在はコーヒー専門店「Philocoffea」を3店舗経営のほか、ファミリーマートやネスレ日本などの商品開発も手掛けている。
誰でも簡単に美味しいコーヒーは淹れられる(本書より抜粋)
バリスタになって2年11ヵ月、コーヒーを飲み始めてわずか4年で世界一になった著者だから言える「コーヒーを美味しく淹れるのに技術は必要ない」という事について、提唱する「4:6メソッド」を軸に解説されていく。
様々な淹れ方があるが突き詰めると全て同じ事をしている
著者がコーヒーを淹れ始めて感じた疑問「なんでこんなに、みんないってることが違うんだろう」に対する回答を示し、これからコーヒーを始める人への道しるべのような淹れ方を広める事で、誰にでも美味しいコーヒーが楽しめる環境を作りたい、そんな思いを感じました。
prologue 美味しいコーヒーは誰でも淹れられる! 一杯の不味すぎるコーヒーから始まった僕のコーヒーライフ
Chapter1 世界一の4:6メソッド
・誰でも簡単に美味しく淹れられる 世界一の4:6メソッド
・まず揃えたい 7つのアイテム
・4:6メソッド レシピ
・ハンドドリップの4つのポイント
①焙煎度合いによって親の温度を調整する
②蒸らしの時にあまり膨らまなくてもOK
③ペーパーフィルターをしっかり折る
④ペーパーフィルターをドリッパーに密着させ、リンスする
・コーヒー豆保存のコツ
Column 1 僕を成長させてくれたコーヒーの大会
Chapter2 僕が愛用・オススメするコーヒー器具
・コーヒーの抽出方法は多彩
・家庭でもお店でも定番 ドリッパー
HARIO V60/コーノー
カリタウェーブ/オリガミ
April Brewer/OREA
台形1つ穴/台形3つ穴
・手軽に美味しく淹れられる エアロプレス
・オイルもまるごと堪能できる フレンチプレス
・濃厚な味わいを楽しめる ネル
・実は簡単!? サイフォン
・最もこだわって選びたい コーヒーミル
・お湯のコントロールを左右する ドリップケトル
・口に含んだ時の印象を変える カップ
・僕が開発したコーヒーアイテム
Column 2 ブレンドの魅力
Chapter3 好みの豆の見つけ方
・「スペシャルティコーヒー」とは
・実は複雑なコーヒーの味わい
・僕好みの「美味しいコーヒー」
・まずは焙煎度合いで飲み比べよう
・コーヒーの印象を左右する 生産処理
ナチュラル
ウォッシュド
ハニー/アナエロビック
・覚えておくとツウっぽい? 品種
・風味に特徴も 生産国
・舌を鍛えることも大事
・コーヒーの味わいを表現 フレーバーホイール
・コーヒーの評価法 カッピング
・コーヒーを評価してみよう
Column 3 産地で感じたこと
Chapter4 4:6メソッドをアレンジして好みの味に近づけよう
・ドリップレシピの7要素
・なぜ店や本によってレシピが異なるのか
・4:6メソッドの調整例
①湯量を変える-1、2投目
②湯量を変える-5投すべて
③投数を変える-3、4投に
④投数を変える-1投のみ
・お湯の注ぎ方で抽出効率をコントロール
・こんなコーヒーはどう淹れる?
①超いいコーヒー
②焙煎から日が経ったコーヒー
・コーヒーの味を評価する指標
・これでステップアップ!? 抽出ティップス
・ハンドピックで味をブラッシュアップ
・アイスコーヒーのオススメレシピ
①ハンドドリップ
②エアロプレス
Column 4 僕が「最高に美味い!」と思った3つのコーヒー
Chapter5 もっとコーヒを楽しもう
・うまく淹れられない時は、成長のチャンス!
・こんなコーヒーも楽しい
①氷出しコーヒー
②オーツミルクブリュー
③スパークリングコーヒー
④クラフトコーラ
・おうち焙煎
・ペアリングで広がる味わい
Column 5 「お店をやりたい」とおもったら
4:6メソッドを軸に淹れ方を簡潔に解説

コーヒーを始める前に読む一冊としては良いが、経験者には読みごたえがないかも
最新の「4:6メソッド」の淹れ方が知れる
「4:6メソッド」は既にYouTubeを中心に広く知られている淹れ方ではありますが、考案者の粕谷さんが少しづつ淹れ方をアップデートしており、そんな最新の4:6メソッドについて知ることができます。
主に「注湯の間隔」「注ぎ方」などがアップデートされています。

他にも「一投式」や「氷出しコーヒー」について解説があり、これまで粕谷さんのYouTubeで紹介された淹れ方を知る事ができます。
既出の情報が多く、人によっては物足りないかも
本書に掲載されている内容は、作者の粕谷氏が既にYouTubeなどで発信している情報が中心で、新しい情報は少なめな印象。各メディアですでに活動されている方なので仕方ない反面、各メソッドについて、もっと掘り下げた情報が知りたかったところではある。

そもそも、すべての淹れ方を肯定するというスタンスで解説されているので、ベストではなくベターな情報が多い印象を受けました。
色々突き詰めたからこそのシンプルな抽出

重要なポイントだけをしっかりおさえれば、美味しいコーヒーは淹れられる
「粉の粗さ」「粉量」「注湯量」「注ぐタイミング」重要なこの4つの要素をシンプルに、きちんと管理する。
美味しいコーヒーの淹れ方は色々とありますが、突き詰めて考えると、どの淹れ方もこの4つの要素が組み合わさって、考案者の理想のコーヒーを淹れるためのレシピになっている。
そして、4:6メソッドにおいては注湯を前半40%、後半60%に分割してコントロールすることで、味わいのコントロールと、高い再現性を実現しています。

数字で明確にできる部分は明確にすることで、誰とでも共有できる「誰でも簡単に美味しく淹れられる」を実現されていると感じました。
以上「世界一の4:6メソッドでハマる美味しいコーヒー」レビューでした。
いきなり本を買うのは…という方はまず粕谷さんのYouTubeチャンネルを見てみるのもおすすめです。
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